HOME > ブログ > 会社経営 > 経理の仕事は意外と複雑?!《その2》|3ヶ月に渡る決算作業のあらまし
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今回は3月~5月までの決算についてお話していきます。
これらのことを全て申告期限までの2ヶ月以内に行わなければいけないので、4月の決算が始まるまでにいかに準備できるかが大事になります。
今回は経理の仕事についてなので株主総会については割愛します。
仮払金・仮受金の精算
それでは3月中にやっておくべき仕事についてお話していきます。
まずは、仮払金と仮受金を精算します。
一体何のことかというと、内容や金額が分からないうちに払った・受け取ったお金を、仮払金・仮受金といいます。
これらの科目が財務諸表にあるとあまりよろしくないので、何のお金か突き止めて精算しておきましょう。
仮受金に関してはほとんど登場することはありません。
しかし、仮払金は以下のようなケ-スで度々登場するので注意しましょう。
・出張の際の概算旅費交通費
・接待用の概算交際費
決算で余計な手間を増やさないためにその都度しっかりと精算しておきましょう。
金種表、棚卸表の作成
期末日、3月決算の場合は3月31日が終了して4月になった段階で各勘定科目の残高の確認を行います。
残高確認をよりスム-ズに終えるために、3月中に現金残高を記入する金種表、商品在庫残高を記入する棚卸表を作っておきます。
業種によっては棚卸表が必要ない場合もあります。
金種表と棚卸表のテンプレは以下の通りです。
① 金種表


雑収入という科目で会計デ-タの現金を増やして実際の現金に合わせます。
雑費という科目で会計デ-タの現金を減らして実際の現金に合わせます。
上の棚卸資産の決算処理によって、赤枠の当期に実際に売れた商品の金額が求められます。| 勘定科目 | 内容 | 具体例 |
| 未払費用 |
当期に提供を受けたサ-ビスを その支払い前に当期の費用として計上する |
未払賃貸料 未払給与 未払利息 |
| 前払費用 |
支払い済みの対価のうち 来期に提供を受けるサ-ビスの費用を当期から除く |
前払賃貸料 前払利息 |
| 未収収益 |
当期に提供したサ-ビスを その入金前に当期の収益として計上する |
未収利息 未収賃貸料 |
| 前受収益 |
入金済みの対価のうち 来期に提供するサ-ビスの収益を当期から除く |
前受利息 前受賃貸料 |
中間納付をしている場合、年税額から中間納付額を差し引いたものが期末での未払法人税等、未払消費税等として計上されます。| 書類 | 内容 |
|
決算報告書 (決算書類) |
貸借対照表、損益計算書、株主資本変動計算書、個別注記表 などをまとめて決算報告書といいます |
| 法人税申告書 |
会社によって異なる複数の別表で構成される書類に 決算報告書を添付したものを法人税申告書といいます |
| 消費税申告書 | 消費税の申告がある場合に提出が必要な書類です |
| 法人事業概況説明書 | 事業内容や従業員、経理の状況などを記載する書類です |
| 種類 | 内容 | 提出先 |
| 法人事業税 |
法人の所得に課税され、 事業所のある都道府県に納める税金 |
都道府県税事務所 |
|
法人 都道府県民税 |
法人が都道府県に納める住民税 | 都道府県税事務所 |
|
法人 市町村民税 |
法人が市町村に納める住民税 | 市町村役場 |
2018年7月19日 12:28
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