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独立したての個人事業主とフリ-ランスのための「税理士会」活用術

個人事業主として開業したりフリ-ランスとして独立すると、確定申告を初めとした様々な税務や会計に関する知識や事務作業が必要になります。

税理士を雇っていれば分からないことはすぐ聞くことができますが、開業したてや独立したての場合は分からないことがあってもなかなか相談できる相手がいないが現実です。

今回は、そんな個人事業主やフリ-ランスの方々が税務や会計の疑問を解決するための手段の1つとして、税理士会の活用の仕方についてお話します。

現代では、ネットを使って調べれば多くの情報を得ることができます。
税務や会計の知識についても同様です。
しかし、税法というのは毎年何かしらの改正が行われていますので、ネットの情報が必ずしも最新の税法に則っているとは限りません。
ネットの情報だけを鵜呑みにしてしまうのは危険を伴います。

確実に正確な情報を得るためにも、税理士会の利用についてご参考頂ければと思います。




  • 税理士会ってなに?
税理士会なんて初めて聞いたという方が圧倒的に多いと思うので、まずは税理士会についてご説明します。


おおもとは日本税理士連合会

日本税理士連合会とは、税理士法に基づいて設立された法人です。
税理士資格を有する者が税理士業を行うためには、日本税理士連合会に備えられた税理士名簿に登録を受けなければいけないとされています。

北海道から沖縄まで全国15の税理士会に分かれていて、税理士になった人は全員この税理士会に所属しています。



東京税理士会

今回は当事務所も所属している東京税理士会についてお話します。
東京税理士会とは、東京都に事務所を設けて活動している税理士及び税理士法人が会員となっている特別法人です。

約21,000名以上の税理士会員が、48の支部に所属しています。
当事務所は東京税理士会王子支部所属です。

東京税理士会の本部は渋谷区千駄ヶ谷が所在地です。
東京税理会ホ-ムペ-ジ
http://www.tokyozeirishikai.or.jp/



東京都税理士会の活動

東京都税理士会は以下のような活動を行っています。
(東京都税理士会ホ-ムペ-ジより抜粋)

・税務行政その他租税に関する制度について調査研究を行うこと

・会員の業務の進歩改善について調査研究を行うこと

・税理士に関する制度及び税理士の業務に関する広報活動を行うこと

・会報を発行すること

・税理士の登録に関する業務を行うこと

・会員の研修に関し必要な施策を行うこと

小規模納税者に対し税理士に関する必要な施策を行うこと

・税務行政その他租税または税理士に関する制度について、権限のある官公署に建議し、またその諮問に答申すること

と、難しい文言が並んでいますが、今回のブログでは赤文字の小規模納税者に対する施策について、税理士会ではどんなことができるのかについてお話していきます。




  • 税理士会以外に税務相談ができる所とそれぞれの欠点
税理士会でできることについて詳しくお話する前に、税理士会以外に税務のことを相談できる所とそれぞれの欠点についてお話します。


税務署

まずは、税務署です。
確定申告の際や開業届、青色申告の申請などでほとんどの方が利用したことがあると思います。

実際に手続きをしたことがある人は分かるかもしれませんが、税務署でも申請書類の書き方など、ある程度までなら分からないことを相談することができます。

しかし、税務署とはそもそも税金を納める所なので、事業主にとって有利な税制や節税方法などについて積極的なアドバイスというのは期待できません。
対応するのも職員の方なので、あくまでも一般的な内容に留まります。



税理士事務所

続いてが税理士事務所です。
恐らくほとんどの事務所で税務相談を受け入れています。

税務の専門的なアドバイスだけでなく自分の事業についてなど、一歩踏み込んだ相談ができるのが特徴です。

しかし、時間によっては有料となることも多く、軽めの税務相談をするだけにしては割高です。
無料で受け付けている事務所も、基本的には顧問契約を検討していることが前提の対応になるので、ただ単に聞きたいことだけ聞きにいくというのは少々ハ-ドルが高いです。




  • 東京税理士会の納税者支援センタ-
それでは、税理士会の相談窓口である納税者支援センタ-についてご紹介します。


納税者支援センタ-とは

税理士会の納税者支援センタ-は、平成18年1月16日に開設された税務会計に関する無料の相談窓口です。

祝日を除く月曜日~金曜日に常設されています。
開設時間は午前10時~12時まで、午後1時~4時までとなっています。

注意点としては、1回の相談時間は30分程度であること、顧問税理士がいる場合は利用できないこと、事業についての個別な相談はできないことなどがあります。
http://www.tokyozeirishikai.or.jp/general/consultation/support/



税理士が直接対応してくれる

税理士会納税者支援センタ-の一番の特徴はどんな相談にも税理士が直接対応してくれるということです。

税理士会の窓口では税理士側からの営業も禁止されているので、余計なプレッシャ-を感じずに聞きたいことだけ聞くことができます。

担当の税理士はランダムですが税理士がどのようなものか身を以て知ることができるので、顧問税理士をお探しの際なども一度利用してみることをおススメします。



利用するなら各支部ごとの納税者支援センタ-がおススメ

上記でお話した納税者支援センタ-は東京税理士会本部だけでなく、東京税理士会の各支部にもそれぞれ設置されています。

基本的に各支部での相談窓口の担当は、その支部所属の税理士が持ち回りで担当します。
私も何度か担当させて頂いたことがあります。

自分の近くというのはもちろん、地域で事業をされている方の場合、自分の地域の税理士と話せるというのはかなりメリットもあると思うので、是非近くの税理士会を利用してみましょう。

東京税理士会王子支部ホ-ムペ-ジ
http://tax-oji.com/



税理士を探すこともできる

東京税理士会各支部のホ-ムペ-ジには、支部所属の税理士が1人1人電話番号付きで掲載されています。

ネットで検索すればたくさんの税理士事務所のホ-ムペ-ジがでてきますが、税理士業界全体で見ればホ-ムペ-ジを持たない事務所の方がまだまだ多数派です。

私が知る中でもホ-ムペ-ジを持たない優秀な税理士の方は何人もいらっしゃいます。
税理士紹介サイトなどを利用するよりはここから近くの税理士事務所を探してみるのもいいかもしれません。




  • まとめ
今回のブログでは税理士会についてお話しました。
開業したてや独立したては何かと税金の知識が必要な場面が多くなります。

分からないからといってそのまま放置していると、後々事業にとって大きな痛手を受ける事態にもなりかねません。
そうならないためにも、無理に1人で悩むのではなく積極的に専門家を利用しましょう。




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